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展覧会と本屋さん 2

 

昨日の続き。

 

えっと、何の話だったかな?

 

 

話が逸れて、元に戻す所からね。

 

 

そうそう、

 

だからね、いろんなものを見てて、

 

この技法とこの技法を重ねるとこうなる…という説明に、

 

ピンくるものとこないものがあるんです。

 

 

何となくでも把握できてるものはピンと来るけど、

 

把握できていないものについては、頭の回路がつながらないから

 

ピンと来るはずがない。

 

当たり前ですよね。

 

無知なんだから、ピンとくる要素がない。

 

答が出るはずのないことなんだけど、

 

前もって、ちょっとだけ知識を入れちゃったばかりに頭がフル回転してたんでしょうね。

 

知らず知らずのうちにそれを繰り返していて、

 

いつしか突如としてキャパオーバーでオーバーヒート。

 

撃沈!です。

 

 

何も知らなければ知らないで、

 

「ふ~ん!」で流せたんでしょうけどね。 

 

 

頑張らなくていいのに、脳みそが無意識に頑張ってた。

 

 

それともうひとつ、

 

今ね、たぶんですが、

 

『シンプル』っていうことにすごく飢えている気がしています。

 

言葉が間違っているかもしれませんが、

 

でも、私的にはそれが一番合ってるかなって思うんですけど、

 

『シンプル』に表現すること、

 

『シンプル』に考えること、

 

…に飢えてる。

 

 

世の中が複雑になりすぎてるっていうことに、

 

ずっと心の奥底で抵抗を感じてるんですよ…たぶん。

 

もっと、シンプルにしたいな…と。

 

 

 

あ、それと、

 

一番大きな前提の話を忘れてましたけど、

 

なによりも、自分の守備範囲じゃない環境に居ることで、

 

どこか心細く、

 

アウェー感があったんだと思います。

 

基本的に、小心者だしね。

 

 

 

この一連の話ね、

 

複雑なようで、実はすごくシンプルな話をしてるつもりなんですが、

 

わかってもらえますか?

 

 

テクニックとしてはいろいろあって、

 

知らない者から見ると複雑なんだけど、

 

この表現にはこの技法、これにはこれ、これにはこれって、

 

すごくシンプルなんですよね。

 

 

もちろん、「これ」と「これ」の間には「あれ」とか「それ」があって、

 

その辺を独自のやり方で使い分けるのが作家さんで、

 

そこに個性が現れたりもするんだろうけど、

 

根本にはシンプルさがあるんですよ。たぶん。

 

それを感じちゃったんです。

 

 

なんか、そのシンプルさにあこがれるなって。 

 

勘違いしてるのかもしれないけど。

 

 

そんなこんなで、

 

キャパオーバーで思考能力が著しく低下してきて脳みそが疲れちゃってて、

 

元々無口な奴がもっと無口になってたと思うので、

 

同行の知人には、たぶん気を遣わせちゃったんだろうな…と。

 

 

そんな状態で、気を遣わせながら、

 

昼飯食って、コーヒー飲んで、

 

僕が本好き(だった?)ってことを知ってか知らずか、

 

連れてってもらったのが本屋さん。

 

 

今や活字離れに加えて、

 

ネットで本を探して購入する時代になってしまい、

 

 

小さな魅力的な本屋が食われ、

 

大規模店舗か、

 

店頭には数が捌けるような本ばかりが並ぶ本屋さんしかなくなってしまった。

 

 

それは、

 

自分たちがネットで本を探して買い求めていることが原因だ…ということなど棚に上げて、

 

私も、本屋さんにはあまり行かなくなってしまった人間の一人なんですが、

 

もともとは、本屋なら何時間でも時間を潰すことが出来た私。

 

 

連れて行ってもらった、 

 

そのどこか懐かしく落ち着く雰囲気の本屋さんは、

 

本の分類なんかも、

 

しっかり分類されているのかいないのか、

 

 

いや、その本屋さんなりにちゃんと分類してるんだろうけど、

 

そんなことを感じさせない絶妙な感じが実に良くて、

 

つい、手に取った本の横に並んでいた、

 

普段手に取ることがない、

 

あまり関心のないジャンルの本まで手に取ってしまう、

 

昭和の心地よさを感じた。

 

  

その本屋で、

 

単に、タイトルや帯のコメントに興味をそそられて手に取ってみたり、

 

その隣の、装丁だけが気になった本のページをめくってみたり、

 

どんな内容なんだろう?…と本の冒頭を立ち読みしたりしているうちに、

 

整理できないものは整理できないままに、

 

とりあえず、引出にしまうことが出来たような気がします。

 

 

ひょっとすると、昔はそんな風にして、

 

自分で解決できないことや、

 

どうしても消化できない理不尽なことを、

 

本屋さんで何気に本を手に取ってページをめくることで、

 

開いた本のページに、

 

どうしても解決できない気持ちを挟みこんで、

 

本屋さんに置いてきていたのかもしれません。

 

 

そうやって、なんとなくだけど、気持ちを整理していたのかも…。

 

だから、何時間も本屋さんで時間が潰せたのかもしれないな…と。

 

 

気がつくと、展覧会の話から本屋の話に変わってるけど、

 

そんな風な不思議な時間が流れる本屋さんでした。

 

 

いい本屋さんだったので、また行きたいけど、

 

ちょっと行く…には遠すぎるな。

 

 

でも、

 

引き出しにしまった「整理」できていないものは、

 

引出しを開けたらどうなるのかな?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戯言におつきあいありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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