茶室 一休庵 1

 

竣工から2年を超え、改めてのご紹介。

 

 

八畳の広間、三畳台目の小間、立礼席のお茶室を設えた住宅です。 

 

 

広間と小間を使ったお稽古が出来るように、

 

また時代なのか、立礼でのお稽古もできるように…と、立礼席も設けました。

 

ただし、立礼席は住宅の応接間兼用です。

 

 

私自身、地方のお茶室の現場は初めてだったのですが、

 

材料の調達が簡単ではありませんでした。

 

 

地方の方が自然の材料は豊富な気がしますが、

 

お茶室に使うような材料は、

 

地方では需要が少ないため、

 

供給が既になくなってしまっています。

 

 

小間に関しては、

 

結局京都から取り寄せた材料が多数。

 

 

是非とも現地の大工さんで…ということで、

 

頑張って仕事をしてもらいましたが、

 

材料が割高になってしまったことを考えると、

 

京都・大阪から数寄屋の大工さんに行ってもらっても、

  

大して差はなかったような印象です。

 

 

数寄屋の大工さんと普通の大工さんでは、

 

やはり納まりや考え方が違うので、

 

その違いを理解してもらうのが大変だったことを考えると、

 

私としてはその方がやり易かったのかもしれませんが、

 

とてもいい経験になりました。

 

 

現地で調達出来る材料を使って考えればいいのかもしれませんが、

 

そもそもマーケットが小さいため、

 

既製品、それも当たり前に数がさばけるであろう新建材を多用する傾向にあり、

 

京都や大阪では、まだまだ普通に手に入りそうな自然素材が手に入らないことも多かったので、

 

地方で和風建築を建てることの難しさを身にしみて感じました。

 

この先どう対応するか、考えておく必要があるのかもしれません。

 

 

それ故に、

 

現在でも手に入りやすい材料を使った茶室の考え方は急務なのかもしれません。

 

 

このお茶室はお茶の先生のお宅だったのでそう簡単ではないと私は思いますが、

 

数寄者の方で、かつ、その施主の理解さえあれば、

 

小間だって現代的に作ろうと思えばいくらでも作れます。

 

 

そもそもお茶事は、

 

薄暗い部屋で始まるので、

 

客側はあまり細かいところまで目が届かないという現実もありますし、

 

我々のような作る側の人間が、「茶室」という括りのなかで建築を考え、

 

難しくしてしまっている側面もあるのかもしれません。

 

 

そんな風に考えはじめると、

 

極端な簡素化だって出来るんですけどね。

 

ホントのところは…。

 

 

 ↑ は、お茶室として計画した訳ではありません。

 

ただ、お茶を飲む気分を楽しみたい…と、

 

炉を設けました。

 

 

施主がこの部屋をお友達に披露した際に、

 

お茶の先生がお点前して、お茶を振舞ったそうです。

 

 

お茶の決まりごとにのっとっていない場所でも、

 

十分にそんなことも可能なんです。

 

 

 

こんなことを書くと、

 

それを鵜呑みにして、

 

へんてこりんなお茶室を考える人が出てしまわないかが配ですが、

 

新しいこと表現するのは、

 

決まり事は決まり事として理解し、

 

施主の理解を得てからにしてくださいね。

 

そうでないと、施主にご迷惑をかけることになりますから。

 

 

ということで、

 

話が逸れてしまいましたが、

 

 

今日のところはこの辺で…。