今年も大小庵。

小林一三翁のお茶室。

洗練された数寄屋の意匠や納まりは、
場の凛とした空気を造りだし、
独特の緊張感を生み出しているが、
草庵茶室(敢えてそういう言い方をすると)は、
その緊張感を緩めるような材料やその使い方によって、
ところどころに息抜きを与えておきながら、
茶事の流れの演出により、
その緊張感の強弱を作り出している(と思っている)。
そして、ここ大小庵は、
その無骨さから
力強さと抱擁力に包まれた感覚に陥りながら、
なんとも言えない親しみやすさと心地よさを与えてくれる。
たぶん、ちゃんと使っている状態で、
体験できているからなんでしょうけど、
そんな感覚が、
会う度に強くなっていく…という
不思議なお茶室です。
ここでの茶事に参加したことはないけど、
おそらくこの無骨さが、
数寄屋の繊細さとは違う、
力強さから感じるような、
緊張感を生み出しているんだろうと思います。
そんな不思議な魅力が詰まったお茶室なので、
今度はどんなメッセージを与えてくれるのだろう…と、
会えるのが楽しみです。
ありがとうございました。
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