高林庵。


相伴席。
不思議な白い壁。

おそらく、右は戸襖?裏側は、板張り?
正面は壁。壁になぜ紙を貼っているのか?

小間と相伴席の間にどんな襖が入っているのかはわからないが、全部閉めると相伴席は(垂れ壁を除いて)真っ白になる…が、↑ の ↑ の写真の紙を貼った壁の左側の一部だけ土壁が残る。この意味が気になるが、わからない。単純に考えれば、例えば、相伴席の四周の壁が真っ白になるなら、この土壁が残る部分も紙でいいんじゃないのかな…と。
高林庵は点前座の向こうに床を構える亭主床、二畳台目で出炉の台目切の席。先月ん?先々月かな?…にも某所で二畳台目で出炉の台目切の席を見たな…と思いつつ、見るたびに二畳台目というか、三畳以下の小間の広さについて考えます。
…が、やっぱりそれなりに使い慣れた方や数寄者さんが、ある程度使い方を限定して考えるお茶室じゃないと、現代的な使い方では難しいのかな…と思っています。ただ、この広さになった限定した使い方ができるのなら、必ずと言っていいほど、この上のない特別な小間になるでしょう。

亭主床とか、風炉先に床の間があるようなお茶室は、武家流以前には亭主と正客の位置関係、上下関係が微妙となるため、あまり用いられなかった…という説もあります。この流れで考えると、武家流では亭主よりも偉い人はその国にはいない、ということから亭主床を構えることに抵抗がなくなった…とも言われます。そういう意味で、武家流以前のお茶に精通している方の中には、現代でも亭主床を好まれない方もいるようです。しかし、私自身はこの位置の床の間にあまり違和感はありません。現代では、客と亭主にそこまではっきりした上下関係がある訳ではないし、いろんな法規制もあるので、そんな制約の中でも考え得る最適なプランニングにすることの方が大切かと思っています。ちなみに、下座床についても好まれない方が一定数おられるようですが、私は同様の理由で、下座床についてもほとんど違和感はありません。

遜る必要がないから、点前座まで全部含めた平天井。だから、すっきり見える。

天井としては、先日の組立小間と同様だが、竹の竿縁のお蔭で天井にそれなりの凹凸があるためか、中柱と袖壁と天井との取り合いの納まりにも、組立小間程の違和感がない。
もうひとつ、武家流茶道の小間は、千家流の小間に比べて開口部が大きく明るい。

続く。
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